2 お金を稼ぐという事 3
夕方、少し仮眠を取ってから軽く夕食を食べる。
そろそろ出勤の時間、お風呂掃除のバイトの時間だ。
でもまだ身体がダルいし、眠たい。ちょっとでも横になれるのなら、例えそれが冷たい地面であっても疲れを癒すために横になっておきたい。
自転車を漕ぎながらうとうとしていたら、もう少しで信号無視して道路を渡るところだった。幸いにも夜だったので通行量が少なかったからひき殺される事はなかったけども。
ようやくバイト先について、着替えてお風呂掃除を始める。
「顔色悪いね、大丈夫?」
普段なら一言も話さないで仕事を終える美東が話し掛けてくる。
この人が他人を心配するところなんて見たことが無い。
実はとても貴重な瞬間を見てるのだろうか。それとも、普段誰かを心配することなんてない美東から心配されるほどに、俺は疲れきってる様に見えるんだろうか。
「ああ、うん、大丈夫だよ」
そう言って無理やり笑顔を作った自分。
サウナ室に入ってサウナマットを回収したあと、フロアに戻った時だった。
まるで天と地がひっくり返ったかのような感覚に見舞われた。
一瞬でものすごく気分が悪くなった。
吐き気がして、目の前が真っ白になって、耳が聞こえなくなって。
それから、とてつもなく眠くなった。