4 サナギから 1

夢を見た。
俺はまだ高校に通ってて、何故か俺はそこではXX病に掛かってて、夢の中では女として高校に通ってたみたいだ。
たぶん昼休みだ。よく知ってる奴等と一緒に階段のところにたむろってて、昼ごはんを食べてる。学食で買ってた焼きソバパンを食べながら。
「進路どうするよ?」
誰かが俺にそう聞いてきた。
就職先なんてあるかよ。このクソ不景気に。大学にいくか?うちにそんな金ないし。今ですら学費払えるかどうかってところなんだぞ。
「いいよなお前は」
何が?お前等と一緒だぞ。いや、お前等よりも貧乏だ。うちは。お袋がパートで生計立ててるような家だしさ。そんなんわかってても、じゃあ俺が何とかしようって思わない奴だし。
「お前は女だしさ。顔可愛いし。食っていくのに困らないだろうよ。女は」
困ってるじゃないか。今は風呂掃除とか団子をプラスティックパックにつめる仕事してんだぞ。それでも全然お金なくてさ。
「女は風俗があるじゃんよ。いいよなぁ」
目が覚めた。
「風俗?」
俺は布団から顔だけ出して、冷たい部屋の空気をなるべく布団の中に入れないように部屋を見渡した。何を探してるのかっていうと、俺が買ってたエロ本というか、どっかの風俗のチケットだとか紹介だとかが沢山入ってる分厚い本だ。あれは捨てたかな。
「風俗か…」
なんで気付かなかったんだろう。
でも、本当にやるのか?
そこまでして生きてたいのか?