6 新しい生活・新しい部活 1

「先生がさ、部活何か入れってさ」
教室に戻ってきた俺は日和にそう言った。
俺はさっき、プリントを運ぶ仕事を頼まれててたまたま職員室で担任とすれ違った。その時にまだ部活に入ってないのなら何かやったらどうだと言われたのだ。
俺は見た目こそ健全な高校生ではあるが、実はそれほど運動神経もよくない。男の時から。それで前から見た目が健全っぽいから運動も出来るのだろうと運動できる人枠に勝手に入れられてて、部活の誘いだけじゃなくて体育でもバスケやらサッカーの時には重要なポジションの要因にされたりもあった。でもみんな、俺がそれほど運動できない事を知ると苦笑いしながら補欠枠に移動する俺を見てるんだけどな。
「それで何かやるのかよ?」
なんだか不安そうな顔をしてる日和。
「とりあえずどんな部活があるのかは見ておこうかと思って」
「そっか。んじゃ、俺がどんな部活があるのか教えてやるよ」
「ありがとう。悪いねぇ」