6 新しい生活・新しい部活 4

「そしてここが」
日和がつれて来たのは体育倉庫の近くにある何かの部屋。そこも体育倉庫みたいに何か色々な部活が使っているような道具がある。
「女子バレー部と女子バスケ部の部屋を覗ける場所だ」
「最低だな」
「誰にも言うなよ?」
「死んだほうがいいと思うよ」
「覗きは男のロマンだ」
「いや、ロマン云々以前に犯罪だよ」
「妹よ」
「なんだよ!」
「バレー部とバスケ部には入るなよ。覗かれるから」
「入らねーよ!!」
「お?」
日和は普通の人間なら聞こえないかすかな音を、今この場所にいるときは神経が集中できて聞けるらしく、バスケ部かバレー部の女子が部室に歩いてきてる時の音を聞き分ける事ができるらしい。すぐさまのぞき穴に顔をくっつけて待機してる。
「キタキタキタ!」
「おい…」
「ああ、くそぉ…たまらねぇ」
「おーい」
「なんだよ…お前も見たいのか?ほら、見せてやるよ」
ちょっと見てはみたいかな。見させてもらおう。
俺は日和がやってるのと同じように、のぞき穴に顔をくっつけてみてみる。バスケ部だかバレー部だかの体格の良い、というか、モデルさんみたいな身長の女子がパンツとブラだけになってる。
「どうだ?」
「なんだかモデルさんみたいな体系の人だね」
「そうか、そうか。うんうん」
「あ、この人…」
「え?何?」
「ワキ毛が生えてる」
「おい、それを言わないでくれ。夢を壊さないでくれ」
「下のほうも相当剛毛だな。パンツ膨らんでるじゃん」
「やめろ…やめてくれー!」
「ほら、見てみろよ」と俺は日和に交代しようとするが、もうゲンナリして体育倉庫から出て行ってた。