7 初めてのお客さん 4

美東が腰に腕を回して抱きついてくるので、俺のほうは同じ様にあいつの背中側に手を回そうと思った。けれども、こうやって近くで抱きつくと本当の男と女の身体の大きさの違いってのを思い知らされる。背中に手を回して抱きつくのが難しいので、美東の首に両腕を回して抱きついた。それでお互いが唇と唇が触れるぐらいのキスを繰り返した。
「美東くん、初めてなんでしょ?」
「え、何が?」
「キスとかも」
「そ、そんな事ないよ」
「ほんとに?」
そんな会話を二人の顔の間が15センチぐらいしかない空間で。
「ごめん、キスも初めてなんだ」
「エッチもしたことないの?」
「うん」
「それじゃあ、同じだね」
また美東がキスしてくる。ギンギンになってるアソコが下半身に当たってきた。美東はかなり興奮状態らしい。こういう時は普通の女のほうも興奮するのだろうけど、俺は普通に女じゃないから、そのいきり立ったモノを近づけられるとちょっと引いてしまう。
それから今度は舌を突き出して唇の中に入ってくる。
これはちょっと違った。下半身に当たってるモノよりも、刺激的だった、ような気がする。同じ様に自分も舌を出して、美東の舌にからめる。
んちゅ、んちゅ、という音がお互いの唇から聞こえる。
「はぁ…」
唇を離すと、糸を引いた。
それから美東の腰が離れると、自分の秘所から美東のアソコの先までも糸を引いてた。それががまん汁なのかそれとも、愛液っていう奴なのかはよくわからない。でも意外と秘所に当たっていた美東のアソコが気持ちよかった。
いつしか俺は美東に首からぶら下がってた時に洗面台の上まで持ち上げられてたみたいだった。本当に男ってのは軽々しく女を持ち上げてしまうもんだ。俺も男のままでいれたら、こんな事をしたかったなとか思ってしまう。
「あの…舐めてもいい?」
美東がそういった。舐めるって何を?
「えーっと…うん。ん?」
今の返事を美東がOKだと勝手に勘違いしたのか、いきなり美東は俺の秘所の辺りに舌を突っ込んできた。頭の中を電気が走ったようになる。そして身体が自然とぴくぴくと動いた。
「ちょっと、待って、美東…くん」
「え?」
一応家で念入りに洗っては着たけども、待っている時間で一回おしっこに行ってるからそれを舐めて貰うのはどうもショッキングだ。もう舐めちゃってるけど。
「お風呂入ってから」
「ああ、うん、そうだよね」