8 早速ですが遭難しました 8

俺と日和はいままでのいきさつをちゃんと全部説明した。全部説明したのに両親はニヤニヤと俺達を見るばかりだ。
「まぁ、若い二人だからこういう事になるとは思ってた」と親父。
「あれ?説明したよね?!ちゃんと説明聞いてた?」
と俺が怒鳴っても、ニヤニヤが止まらない二人。
お袋(新)が日和に向かって、
「日和ったら、いつもアニメとかみてばっかりだから2次元の女の子にしか興味がないものと思ってたけど、ちょっと安心したわ」
いやいやいや、こいつは両刀使いですから!全然抵抗無く3次元に手出してますから!2次元と3次元の間をウロウロ彷徨ってますから!
「だから違うっつてんだろ!2次元にしか興味ないなんて勝手に決め付けるなよ!ちゃんとAVとかも見てるし」
ちゃんとって…。
「それより二人がどうしてここに来てるの?」と俺は言った。まさか俺達が変な事をしてないかと探して回ってたんじゃないだろうな?
「そりゃ…まぁ、アレだな」「ん〜ちょっとねぇ」と両親。
え、まさか本当に俺達を監視してたの?
「手違いがあって、本当はコテージに泊まる事になってたのよ」とお袋(新)
…。
「いやいや、そこ間違えないから普通」日和が怒鳴る。
そっか…ホテルでスキー用品借りるときに何故かお金を払ったのはそうだったのか。そもそもホテルの客じゃないから無料にならなかったのね。
「とにかく、いまから食事を母さんと一緒に作るから、お前達はお風呂入ってきなさい」そう言って親父とお袋(新)はエプロンを取り出してなんだかちょっとやる気が『今回は』あるぞって感じでキッチンに行った。
「よし、じゃ、入るか」と日和が俺の手を取って…。
「なんでだよ!一人で入れよ!」
俺はその手を振り解いた。