10 平日の来客 3

「あの…どうかしたんですか?」
とりあえず何をそんなに緊張しているのか聞いてみる。
「いやね、今日は夕方にデリヘル呼ぼうかと思ってたんだけどね、急に残業が入っちゃって、ほんと最悪だよ。ムカついたから昼間の営業回ってるこの時間を使って呼んでやろうと思ってね」
それで2時間もかよ。どういう営業してるんだ。それにしても、風俗初めてじゃないっぽいのに、何だろうこの落ち着きの無さは。
「もしかして風俗とかは初めてなんですか?」
「えぇっ!…いや、まぁ、そうなんだ」
その年齢で風俗が始めてで最初の風俗が勤務中とは、肝が据わってるんだか浮いてるんだかわかんないな。
「えと、じゃあ最初は何をするのかな?ちょっと初めてでわかんないんだよ。服を脱げばいいのかな?」
とりあえず俺はさっきマユさんと話をしていたテクニックについて、ふと頭に浮かんで、そのテクニックとやらを駆使してみようと思った。まだ何一つテクニックを持っているわけではないけど、相手が風俗初めてなら何をやっても不思議がられる事はないだろう。
俺は自分が女性を部屋に呼んだと仮定して、その時に何をしてもらいたいのかを考えながら行動に移す事にした。