9 とある平日の死闘 3

俺はちゃぶ台の周りをぐるぐると走っていた。日和もぐるぐると走っていた。なぜならこれで捕まったらマジでレイプされてしまう。つまりそこで3週かそこら走り回って後、今度は台所へ逃げて、台所のテーブルの周りを走り回る。
「へへへへ、逃がさねぇ、逃がさねぇぞーッ!」
「ちょ!!お前、妹に手を出す気なのか!」
「食べ物の恨みは恐ろしいぞ」
「恐ろしすぎだろ!!」
やばい、普段からエロゲしかやってない奴でも女の体力と比較したら半端なく上だ。俺は早速息が上がってきた。日和ももちろん息が上がってきているがそれは興奮してあがってきてるって奴で、震えてる時に「武者震いです」って言う様なもんで、全然体力的には問題ないのだ。
このまま逃げてもダメだ。パワーゲームの中では女に勝ち目は無い。逃げちゃダメだ…逃げちゃダメだ…逃げちゃダメだ。いったんどこかで身体を休めて戦略を練ろう。俺はそう感じて階段を駆け上がるべく、廊下へと出る。あと少しで日和に腕をつかまれそうになる。
「ぎゃああぁぁぁ!」
とか叫びながら俺は階段を駆け上がる。
すぐに日和に足を捕まれた。
「今日のパンツは何色かなぁぁ?」
「おい!警察呼ぶぞコラ」
「お、しまパンだ、しまパン♪しまパン♪黒タイツの上からも判るぞ、しまパンの存在がなぁぁぁ!」
「聞いちゃいねーしっ」
日和は俺の股間に顔をうずめてスゥハースゥハーしている。キモイ。
「は、な、せーッ!」
俺は日和の方に両足をのせて一気に引き剥がす。そのまま階段を駆け上がって日和の部屋へと。何故日和の部屋なのかというと、俺の部屋に逃げ込むのはあまりにもセオリーどうりだから。…しまった、この家は部屋に鍵がない。ここで日和に入ってこられたらもうおしまいじゃないか。どこへ隠れる?クローゼット?机の下?ベランダか?それとも…。そうだ、ベッドの下だ!
俺はベッドの下に滑り込むように入った。