11 コスオタ 5

「あぁ、そうだった…。キスとかは歯磨とかした後だった…ね」
顔を真赤にしてはぁはぁ言いながらブサ男が言う。
よく考えたら歯磨とかしないと衛生上最悪じゃないか。このキモオタ野郎はちゃんと歯磨して来てるんだろうな?…そうじゃないとしたら、マジで口の中殺菌しとかないとヤバイぞ。
「ちゃんと歯磨とかしてきたんでしょうね?」
俺がそう言うと、
「う、うん。した、してきたよ。シャワーも浴びてからここ来てるし、大丈夫だよ、き、汚くないよ」
っていうのを俺の肩を両手でもったまんまに言ってる。もう一回キスしそうな勢いだ。っていうか、またキスしてきやがった。
「か、身体洗おう、ね」
と、しつこくキスしてくるので話題をそらす俺。
俺はホテルの備え付けのボディソープを手のひらで泡立ててからブサ男の身体に塗りたくっていく。既にあそこが天井を向いてる。そこにも泡を塗りたくった。手の感触がキツ過ぎたのか気持ちよかったのか分からないが、ブサ男は下半身を少し震わせて腰を引っ込めた。
「あ、洗ってあげるよ」とか言ったのはブサ男のほうだ。
「え?」
ブサ男が俺と同じ様にボディソープを手にとってから泡立てると、それを肩とか腕とか、水着を来てない部分に塗っていく。それから何故かブサ男は俺の背後に回ってから背中に塗りたくって、そして、次の瞬間、するりとブサ男の手が俺のおっぱいのところに滑り込んできた。
「ひゃっ!」
あまりの気持ちよさに腰を捩らせてしまう。
「あぁ、すごく柔らかいよ…美少女のおっぱい」
誰に言ってるんだ…。
ブサ男はやたらとおっぱいを念入りにモミモミと洗った(?)
「はぁ…ん」
気持ちよさに乳首が立っているのが自分でもわかる。気付けば俺は仕事を忘れてブサ男のテクニック(というか、不器用な触り方)を楽しんでいた。普通の女なら自分の嫌いな(性的に嫌悪する)男に触られるのを嫌うだろう。ただ、俺は姿は女だが中身は男なのでそんな恥というかプライド的な概念がないみたいだ。まるでそのブサ男のスケベなマッサージが、自動オナニーマシーンであるかのように、「なんかちょうどいい動きをする奴」という感じにその手の動きを楽しんでいた。
これでお金が貰えるというのは、本当に女って羨ましい生物だなぁ。いや、女だったらされて嫌な事だから我慢している分の取り分という事になるのだろうから「我慢代」と呼ぶべきか。
俺は体重を思いっきりブサ男のほうに掛けているのに気づいた。
さすがに胸ばっかり触っているのも飽きたのか、次に触りだしたのは俺の股間。正確に言うと太ももからアソコのあたりだった。