11 早速ですが…(以下略 5

俺は日和の後ろに近づいてから、
「それじゃ、いくよ?」
「お、おう!」
日和は着火棒に力を込めて高速回転させる準備に移る。どこかに実はカメラが設置してあって俺達の行動をテレビ局とかが映していたのならなんという間抜けな連中なんだとお茶の間の奴らは言うかも知れないな。ついでに言えば子供でもいる家族ならチャンネルを変えるかも知れない。
俺はそっと日和の背中に身体をくっつけた。胸と肋の部分を押し付けた。
「おおおお!おお?」
「ん?」
「その、上に着てる服、っていうかパーカー?脱いでくれないかな」
「ったく、うるさい兄貴だなぁ」
俺は上に着てるのを脱いでビキニだけの状態になった。そして再び日和の背中にぺったりとくっついた。夏真っ只中なんだけど夜は意外と風があって涼しくて、俺も日和も身体はすべすべしていた。でも温かい。
「あーっ!!やべぇ、あったけぇ!」
「ん?…んん」
「みなぎってきた!み・な・ぎ・って・き・た!」
「いいから早く火をつけろよ」
「ちょ、ちょっと待って」
「なに?」
「前のほうから」
「前のほうにいたら火がつけれないでしょ?」
「いや、景気付けに」
「えぇえ?」
「これだって景気付けだろ!いいから、ほら」
と言いながらあぐらをかいたまま日和は俺を自分の前のほうに半立させる。俺は膝をついて日和の前に立った。日和は座ってはいたが立っていた。座っているのに立っているというと女性から見たら違和感があるかも知れない。まぁ、意味の分かる人だけでいいか。
「仮にも妹の前なんだからもう少し節度を、」
「うっひょおおおおお!!」
「お、おい、ちょっ」
日和は俺の抱きついた。顔を胸の谷間に挟むというまさに今それをしないで何をするって日和が心の中で言ってそうなそういう体勢を俺の前でとっていた。そして顔を挟んだまま左右に顔を振りだした。
「うひょおおあっlじゃsdfj」
こいつ狂って死なねーかな。
「あ、あのさ」
「うひぃぃljぁsだdしい」
「おい」
「はぁはぁはぁ…何だ?」
「早く火をつける作業に戻ってよ」
「妹よ」
「あぁ?」
「もうちょっと思い出作らせて」
「嫌です」