22 2xxx年宇宙の旅 15

夕食までにはまだ時間があるからか、僕達はお風呂に入っておくことにしたんだ。網本とぶーちゃんが来ることは想定外だけどね。
あれから僕は網本が近づこうとする度に思いっきり蹴りを入れようと構えていたからか、しぶしぶ諦めて今度はクリさんの側に近づいていた。クリさんは見た目女の子だけど中身は随分とオッサン臭いんだろうと思うよ。いつものあの口調がまさにそうだからね。網本が近づいても可愛げありで逃げまわったりしない。仏頂面で恥ずかしげもなくおっぱいを水面に浮かばせていたよ。網本はそのクリさんの肩に手を回してハーレムな気分を味わっているみたいだ。
一方でぶーちゃんももじもじしながらも僕の方に寄ってきて、
「あ、あの、嫌でないなら…」
「ま、まぁ、ぶーちゃんならいいけど」
肌が触れるか触れないかでくっついてきた。仕方が無いので…。
「よっと」
僕の方からぶーちゃんお股の間に腰を下ろしてあげた。
「あああ、おおお…ナオちゃん、い、いいの」
「まぁ、無礼講でしょ。そのかわり肩を揉んでね」と言った。
すかさず網本が言うんだ。
「おい、ナオ!てめぇ、なんで俺の時は逃げまわるクセにデブの時は自分から股の間に座ってんだよ!チンコが邪魔で座れねーだろうが!」
「ぶーちゃんは網本みたいな汚い心を持ってないからね〜」
などと言ってみた。その『汚い』の、『き』のところで僕のおしりに思いっきり硬いものが当たった…。まぁしょうがないよね。これは。
それにしても夕日はとても綺麗だった。宇宙から夕日は見れないだろうから、これは太陽と地球のコラボレーションプレゼンツなんだと思う。生物は暮らしていく上で色々と大変だろうけど、時々そうやって自然からプレゼントを貰いながら生きているのかな。何が言いたいのかっていうと、夕日を綺麗だと思うのは綺麗だと思うように神様が人間に施したってことなのかな…っていうこと。
もうすぐ夕日は沈んでしまう。