3 新生活・新部活 4

次に来たのは美術室だった。引き続きアンティークな校舎のね。
「えっと…アヤメ、当ててもいいかな?」
「んぉ?どうぞ」
「美術部は実は漫画描いてたりする人達でしょ?」
「…ご名答」
「…」
「多分今も漫画書いてるはずだよ」
ずかずかと美術室へと入っていくアヤメ。
ついていくと誰もいない広い部屋に出た。脇には安っぽい美術品(生徒作成?)が並んでいる。
「あれ〜?誰もいない。あ、そっか、準備室にいるのか」
美術準備室の扉を開けて中を覗きこむアヤメ。
「って、うおお!」
アヤメ驚く。
「なになに?なにがあるの?」
ボクが後を続いて覗こうとすると、今まで存在感を消し去っていたむっつりんが素早く部屋の中へと転がり出て、シャッターを何枚か切った。それもそのはずだよ、部屋の中で何をしてたのかって、その漫画研究会の人だか知らないけどスクール水着を着て他の部員はそれをスケッチしているんだ。しかもスク水は腰の部分まで脱いじゃってる。
「なにやってんの…?」
あのアヤメすらも想定外の活動をなさっていたらしいです。
「なに、って…久しぶりに美術部部員らしい行動をだね」
と、半裸のスク水着てる女子が体勢は崩さずに答えた。むっつりんのカメラのフラッシュなんてまったく気にもしない様子。さすが元男子、普通女子ならここで「キャー!」と言っておっぱいを隠すけど、まったく動じる気配なしとは。
「す、すごい…」
普段無口なむっつりんがしゃべっている。鼻血を出しながら。
「むっつりん子君、君にも半裸スク水の魅力が分るのかね」
「さすがです…師匠」
師匠なんだ…。
「時にアヤメ君。君はその子をどうするつもりだね?」
その部長っぽい人がポーズを取るのをやめると顔を赤らめながらスケッチしていた部員達は手を休め始める。そして部長さんはメガネケースから分厚いド近眼用メガネを取り出すと、それをスチャッと装着した。
「部活見学したいっていうから連れて回ってるんだよ」
「それで美術部に興味があると」
「いえ、まだ決めかねてて」
と、ボクはなんだか嫌な予感がしたのでとりあえずそう答えておこう。
「まぁそれはどうでもいいか」
どうでもいいのかよー!
そして部長さんは「そうだ。水着を着てみないか」といきなりボクの前でスク水を脱ぎ始める。もう太ももまで脱ぎ切ってる。
「いや、いや、いや、結構です!」
「そうか。残念だな」
はぁ。ドキドキした。おっぱい凄い柔らかそうだ。…じゃなくて、どうしてどこもまともな部活が無いんだよ!