3 新生活・新部活 6

「そうだ、体験入部してみなよ」
「え?」
「マナカせんぱーい!」
え、ちょっと、いきなり言われても。
アヤメが手招きするとプレイを止めてマナカ先輩がこちらにやってきた。綺麗な汗を掻いてる。もしボクが男なら(男だけど)多分、近づかれただけで勃起してしまいそうだ。だってこの人スタイルが超ロリ美乳なんだもん。
「ん?」
と笑顔で答えるマナカ先輩。笑顔も可愛いなぁ。
「この子が体験入部してみたいって」
「いいよ。ああ、でもその格好じゃダメかな。部室でテニスウェアに着替えなよ、あたしの予備があるからさ。ほら、おいで」
マナカ先輩は強引にもボクの手を引っ張って部室へ。なんだか後ろから「ひゅーひゅー」って茶化すような女子達の声が聞こえる。なんだろう?
そしてボクとマナカ先輩は部室に入った。なんとなく女子テニス部の部室っていう場所に入っていくのが凄く悪い事をしているような気がする。ああ、ボクは女子なんだからいいか。
部屋は思ったより質素な感じ。そりゃそうか。中身が男の女子なんだから部室が可愛らしいというのも変な話だよね。
「それじゃ、脱ごっか」
「え?」
「ん?着替えるんでしょ?」
確かにそうなんだけど…マナカ先輩の手がボクのブラウスのボタンに掛けられているのは何故?脱ぐって、普通は一人でするもんでしょ…?