4 新聞部へようこそ 1

結局ボクは新聞部へ入部する事にしちゃった。
アヤメ曰く、文科系の部活はむっつりスケベが多くて、体育系の部活はオープンスケベが多いらしい。それならむっつりのほうが安心だと思ったわけなんだよ。オープンな人はすぐにエッチな事をしようとするからねっ。
でも男の時からそうだったわけでもないらしい。オープンな人って相手の女(元男)は中身が男なんだから自分と同じでエッチに興味深々、ということはエッチな事をしても断らないだろうって勝手に勘違いして…という事らしい。
まぁでも実際男にも責め派・受け派がいるわけで、女の子が肉食獣よろしく責めまくってくるのをドン引きする男もいるし、そういうのにあこがれる男もいるというわけで。ボクは…どうなんだろう、受け派かなぁ。
というわけで、今日は新聞部の歓迎・説明ミーティングで放課後に部室へと向かっていた。
新聞部の部室は廊下の隅にある「なんたら準備室」の一つなわけだけど、他の教室と同じで曇りガラスで中で何してるのか判るようになっている。一応理科室だとかがある棟の最上階ということで普段から人はそれほど通りかかる事はないから、それでもみんな人目を気にすることなく部活動ができてる。
部室がそろそろ見えてきたとき、その曇りガラスから既に誰かが来ている事が分ったんだ。北田君と、あと一人は…むっつりん?
何をやってるんだろう?
北田君はパソコンのあるテーブルの席に腰掛けて、その傍にちょこんとむっつりんが立ってる。ボクはもしかして二人がエッチな関係じゃないのかと疑ってしまった。なぜならちょこんと立つにはちょっと近すぎる位置だから。どうしようか、ボクは童貞君が学校で淫事を見かけてわくわくするようなどきどきするような罪悪感に苦しむようなそういう複雑な感情を抱きながらも、その光景を曇りガラスから見守っていたんだ。