6 体育祭! 5

ボク以上に周囲をチラチラと見てるのがいる。
言わずもがなむっつりんだ。
既にむっつりんは水着に着替え終わっていて(この人凄い動きが速いんだよね、忍者みたいに)手に持った着替えの入ってるバッグを肩に抱えている。
その状態でくるくると周囲を見て回っているんだ。つまり、なんだか動きが変なんだ。何が変かっていうと、ボクはうまく説明出来ないけど、しいて言うのならむっつりんが見ている方向と「手に持ったバッグ」の方向が同じなんだ。そう、まるでカメラを…。
「え、ちょっ…むっつりん」
ボクは小声でむっつりんの肩をつんつんとつつきながら呼んだ。水着の肩ひもに手を当ててしまった。思わずドキッとしてしまった。
「何?」とむっつりん。
「そのバッグの中…」
「(こくりと頷く)」
やっぱり…バッグの中にカメラが入ってる…。
「どうするの…それ」
むっつりんは顔を赤らめてから、
「今日のおかず…」
とぽつりと呟いた。ひぇぇぇ…。
そう言いながらむっつりんはその肩に抱えているバッグを執拗にボクのほうに向けている。無表情なむっつりんだったけどちょっと息があがっているような気もする。これはもしかして、と、ボクが自分の服の状態を見てみると、下は水着で上はブラウス、ブラをはずして水着をきかけたというエロい状態だった。
「ちょっ!撮らないで!」
「いや」
「もーっ」
ボクが急いで水着を着てしまおうとしたところにむっつりんがあの素早さのまま抱きついてきた。ぽとんとバッグが足元に落ちた。
「わわわわ!ちょっと!」
同じ背丈の女同士だから抱きついたら顔と顔が向きあってしまう。むっつりんの鋭い眼光と、高揚してる頬が目に飛び込んでくる。それから、彼女の胸の感触が彼女の着てるスク水越しに伝わってくる。ザラザラした感触がボクのはだけた胸に当たってる。こすれる度になんだか変な気分になる。お互い汗を掻いてた。汗って冷たいんだね。ちょっとひんやりした肌が気持ちいい。
むっつりんは鋭い眼光でボクを見つめながら、ボクのブラウスをゆっくりと脱がした。それから水着の肩ひもをもって上に引っ張り上げて、おっぱいをモミモミとしながら紐を肩に置いた。それから最後にもう一回抱きついて(今度は胸の谷間に顔を挟んで)
「あぁ…幸せ」
と呟いた。
はぁ…。